僕のあの時

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 昭和の終わりころの4月1日のことのお話です。それは僕の何回目かの初出社の日でした。月初の全体朝礼だというのに集まった人はやけに少なく、部課長もほとんど出ていないようだった。周りの人に聞いてみると「立駐」が新築オープンだけど電気制御がうまくいかず朝からみんな慌てて出かけたとのことであった。「立駐?」これから私がこの先何十年と関わることなるこのブログの主人公“機械式駐車装置”だったのである。

 そこそこお年を召した方にはもう説明はいりませんよね、そうですあのバブルのころのお話です。土地の価格は究極まで高騰し、高度空間利用という合言葉で建物は上へ上へと高くなってきたころ駐車場も高度立体化していった頃でした。ビル建設に駐車場が付置義務化するという法整備の追い風もあって「立駐」の正式名称「垂直循環式立体駐車装置」「垂直昇降式立体就社装置」は通称「メリーゴーランド」とか「ぐるぐる回る駐車場」とか「タワーパーキング」とか呼ばれながら市中にガンガン建設されていったのでした。

 例の現場の後日談ですが、機械の据付電気工事が終り最後の電気制御プログラムだけが残り、徹夜を重ねたにも関わらず調整しきれないまま4月1日を迎えた。集まった関係者と新聞記者が見守る中オープンセレモニーが強行され、2車室限定ではあるがオーナーによるデモ運転が行われたのであるが入庫運転開始直後装置が緊急停止してしまい大慌てになった。しばらくして緊急停止の原因は新聞記者のカメラのフラッシュが光電管を誤動作させと分かり、気を取り直して2度目の運転を起動し無事入庫運転ができたとのことでした。あの当時このようなエピソードはいろんなメーカーで聞かれたものでした。

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